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ミネルバ会計週報『医療費を補填する保険金』2022.03.07

2022/03/07

男女ともに仕事と育児の両立の趣旨

保険金が出た時に陥りやすいミス
所得税の確定申告で多い医療費控除ですが、個人で入っている生命保険から、入院給付金等が出ている場合、医療費控除の計算からその金額を差し引かなければなりません。ただし、差引計算はその補填を受けた治療等のみが対象なので、入院給付金が対象の治療費以上の額になったとしても、他の医療費から差し引く必要はありません。
例えば、
①病気で入院して、30万円かかった
②生命保険契約により入院給付金として50万円給付された
③入院とは別に、歯の治療により20万円かかった
という方の場合、医療費の計算は(30万円+20万円)-50万円=0円、という計算ではなく、30万円-50万円=0円(マイナスは計算しない)+20万円=かかった医療費は20万円ということになります。
保険制度が充実している昨今、こういった誤りが散見されます。注意しましょう。また、かかった医療費よりもらった入院給付金等が多い場合ですが、怪我や病気になった時に受け取る入院給付金等については非課税となっていますので、この金額を所得として申告する必要はありません。ただし、被保険者が生前に受けた給付金を残して死亡した場合、残りの額は相続税の課税対象となります。

申告時に未確定の場合は見積額で

12月に支払った入院費用を補填するための保険金の額が、翌年3月の確定申告の際に確定していない場合は「見積額」で申告することになります。また、見積額が後日保険金等の確定額と異なった場合は、医療費控除を訂正して申告する必要があります。

年またぎの保険金の補填は?

確定申告を行う年分とその翌年分に支払った入院費用に対して補填する保険金を、まとめて受け取った場合の医療費控除の計算は、支払った入院費用の額に応じて、各年分に按分する必要があります。
例えば、
①12月にかかった入院費用は50万円
②翌年1月にかかった入院費用は100万円
③入院給付金等は2か月分で60万円
という方の場合、12月分の保険金の補填額の計算は60万円×50万円÷(50万円+100万円)=20万円、ということになります。

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